新光産業きらら浜自然観察公園は、野鳥などのたくさんの生きものを観察し自然に親しむことができる公園です。 

 

新光産業株式会社

生きもの図鑑「チョウ図鑑」

タテハチョウ科

テングチョウ Libythea lepita タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は50mm前後。
翅の表面は黒褐色の地色に橙色の斑があり、裏面は枯れ草色の地色に前翅は表面と同じ模様があります。成虫で越冬するため一年中見られる可能性があります。幼虫の食草はエノキ。公園にはエノキが生えていないため、見られる機会はあまりありません。

ヒメアカタテハ Vanessa cardui タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は55mm前後。
翅の表面は黒色と橙色の複雑な模様に白斑があり、裏面の後翅は枯れ草色です。成虫で越冬するため、一年中見られる可能性がありますが、9月以降に見る機会が増えます。幼虫の食草はハハコグサ、ヨモギなど。

アカタテハ Vanessa indica タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は60mm前後。
翅の模様はヒメアカタテハと似ていますが、全体的に暗色で、後翅は表面も裏面も模様があまりありません。成虫で越冬するため一年中見られる可能性がありますが、9月以降に見る機会が増えます。幼虫の食草はイラクサ、カラムシなど。

キタテハ Polygonia c-aureum タテハチョウ科


キタテハ夏型

キタテハ秋型

 

観察できる時期は周年。開張は50mm前後。
翅の模様は表面が黄色の地色に黒斑があり、裏面は枯れ草色です。年2回発生し、5月~6月に発生する個体を夏型、9月~10月に発生する個体を秋型と呼び、夏型と秋型では翅の形や模様が違います。成虫で越冬するため一年中見られる可能性がありますが、公園ではあまり見られません。幼虫の食草はカナムグラなど。

ヒオドシチョウ Nymphalis xanthomelas タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は50mm~70mm。
翅の表面は黒色と橙色の複雑な模様で、裏面は枯れ草色です。年1回発生し、5月~6月に羽化したのちしばらく活動しますが、真夏は休眠して秋になると再び活動を再開します。樹液によく集まります。成虫で越冬するため一年中見られる可能性がありますが、公園ではあまり見られません。幼虫の食草はエノキ、ケヤキ、ヤナギ類など。

ルリタテハ Kaniska canace タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は60mm前後。
翅の表面は黒褐色の地色に青色の帯があり、裏面は枯れ草色です。ふつう年3回発生し、4月~5月と秋に見られる機会が多くなります。樹液によく集まり、成虫で越冬します。幼虫の食草はサルトリイバラ、ホトトギス類、ユリ類など。

イシガケチョウ Cyrestis thyodamas タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は50mm前後。
翅は表面も裏面も同じで、白色の地色に黒色と褐色の筋模様がいくつもあります。南方系のチョウで、近年分布を北に広げつつあり、山口県ではそれほど多くありません。成虫で越冬するため一年中見られる可能性がありますが、公園ではあまり見られません。幼虫の食草はイヌビワ、イチジクなど。

ツマグロヒョウモン Argyreus hyperbius タテハチョウ科


ツマグロヒョウモン♂

ツマグロヒョウモン♀

 

観察できる時期は4月~11月。開張は60mm~85mm。
翅は表面が橙色の地色に黒斑が点在し、メスの前翅の先端は黒色で白い帯があります。裏面はやや淡くなります。メスの翅の模様は有毒なカバマダラ類に擬態しているのだとされます。幼虫は黒地に赤色の棘が無数にあり、まるで毛虫のように見えます。年4回~5回発生します。幼虫の食草は園芸種を含めたスミレ類。

ゴマダラチョウ Hestina japonica タテハチョウ科


観察できる時期は周年。開張は60mm~80mm。
翅は表面が黒色の地色に白斑が点在し、裏面は黒色部が淡くなります。樹液を好み、山間部では普通に見られます。年2回~3回発生します。幼虫の食草はエノキ。公園にはエノキがないため、あまり見られません。

コムラサキ Apatura metis タテハチョウ科


観察できる時期は6月~9月。開張は60mm~70mm。
翅の模様は褐色みが強い個体と黒色みが強い個体の2パターンあり、オスの表面には紫色の光沢があります。メスにはほとんどありません。年2回の発生で、6月と9月に羽化のピークがあります。公園ではヤナギの樹液によく訪れます。幼虫の食草はヤナギ類。

ヒメジャノメ mycalesis gotama タテハチョウ科


観察できる時期は5月~10月。開張は45mm~55mm。
翅は表面も裏面も褐色の地色に眼状紋があり、その内側に白帯があります。裏面は地色が淡くなります。名前の通り日陰を好み、明るい場所にはほとんど出てきません。年3回発生するようですが、秋はあまり見られません。幼虫の食草はススキ、ヨシ、エノコログサなどイネ科。

アサギマダラ Parantica sita タテハチョウ科


観察できる時期は5月~10月。開張は85mm~100mm。
翅は表面も裏面も同じで、淡青色の地色に翅縁部と翅脈は褐色です。長距離を渡るチョウとして有名で、5月頃台湾や香港から飛来し、日本で繁殖したのち、世代を交代して10月に台湾や香港に渡ります。年数回発生し、公園周辺では繁殖しませんが、10月にはフジバカマで吸蜜する姿をよく見ます。幼虫の食草はガガイモなどガガイモ科。